• 身元保証支援
  • 2021.4.5

朽木瑛浩

急増する悪質な「身元保証代行会社」の見分け方!

急増する悪質な「身元保証代行会社」の見分け方!

「身元保証代行会社」の見分け方

身元保証代行会社と契約したけれど、
 ●1年に一回も来てくれず、緊急時にきちんと来てくれるか不安
 ●連絡しても折り返しがなく、お金を預けているので不安
などというお問い合わせが数多くあります。

また、
 ●契約した覚えがないのに勝手に契約したことになっていた
 ●契約するまで帰ってくれなかった
などという悪質な業者まで存在し、これらは社会問題となっています。

思いもよらぬ病気やけがによる入院、また、介護施設などに入所・入居する際に「身元保証人・身元引受人」を求められることがあります。
突然の出来事に、誰にも頼めず「入院できない」、「介護施設等に入れない」など、困っている時に焦って契約をする。

急な事態で焦っている時こそ、狙われやすい!

身元保証代行会社は民間企業であるため、その選定はご自身で見極めて判断するほかないのが現状ですが、見分ける方法はいくつかあります。
ここでは、「身元保証代行会社」の見分け方!について、いくつかまとめておきます。

即日契約

身元保証代行会社と会ったその日に、身元保証委託契約をする「即日契約」を要求するかどうかが一つの判断ポイントとなります。

身元保証人とは契約後一生のお付き合いになるため、その場ですぐに決めてしまうことが望ましいとは言えません。
おひとりさまなどは、今後の生活において不安なことが多く心配になり、不安を全て解消してくれるという話があれば飛びつきたくなります。

しかし、即日契約後、ふたを開けてみると最初の話と全く違ったなどという事例が多発しています。
身元保証を依頼したいかどうかを、じっくり考える時間を与えないのは会社本位であって、顧客ファーストとは言えません。
日を改める時間を与えない会社に即決することは避けた方がいいでしょう。

ただし、実際に施設に入居していて身元保証人が早急に必要な方や、入院中ですぐに施設へ入居しなければならないなどは、即日契約をせざるを得ない場合があります。

急な契約を避けるためにも、余裕を持った身元保証代行会社探しをする必要があります。

見守り契約

身元保証代行会社との契約内容の中に、「見守り」が入っているかを確認することも判断基準となります。
※「見守り」とは何らかの方法で、皆様の健康状態や生活状況を確認および安否確認をすること。

見守りがない身元保証契約は、定期訪問や定期連絡をする義務がないため、連絡を取り合うどうかは身元保証代行会社次第ということになります。
言い換えれば「一度も来てくれない」、「連絡をしても折り返しがない」など不満を訴えたとしても契約上の問題はないのです。

これでは、遠い親族に身元保証人欄に名前だけ書いてもらって、数年連絡を取っていない状況などと全く同じになってしまい、せっかく費用を支払って身元保証代行会社に依頼したのに、疎遠な親族と変わりありません。

「見守りがある契約」をすることが、安心できる身元保証代行会社なのかどうかを判断するポイントになります。

フェイスシートプラスα

ほとんどの身元保証代行会社は、数十人から数百人の顧客を抱えています。
契約者一人ひとりの体調や生活状況、家族構成が違うことを把握しフェイスシート管理する必要があります。
※フェイスシートとは、医療・介護分野で援助を目的とした情報収集において使用される、利用者の基本データをまとめたもの。

例えば、緊急で病院に駆け付けた身元保証人は、先方から服薬情報やアレルギー情報、既往歴などを尋ねられます。
その重要な報告事項を迅速かつ的確に伝えることが必要とされ、万が一、対応が遅れたり他の顧客の情報と間違えてしまえば、アレルギー発作が起こったなど、取り返しのつかない状況にもなりかねません。

そのため、スタッフ全員が一人ひとりの顧客情報を把握できる、的確な顧客管理システム(フェイスシート)が必要になります。

ADLや既往歴、服薬情報などお客様のお身体の情報を記録するフェイスシートのほか、プラスαとして「契約」「保険」「年金」「重要書類一覧」「宗教宗派」など幅広く必要な事項を確認し、記録している会社であれば、さらに信頼できる身元保証代行会社と言えるでしょう。

個人情報が外部に漏れることのない、信頼できる管理システムがあるかどうかを契約前に確認しておくことが重要です。

様子見期間

身元保証代行会社と契約する際、会員費や登録費など最初に大きな金額を支払うことが多く、最初の話と違ったなどの理由から解約を求めても、会員費などは戻ってこない契約になっていることがほとんどです。

しかし、契約をしてみなければ、一生付き合っていく相手方として相応しいかどうか、相性が合うかどうかなどの判断はできません。

身元保証代行会社として必要な時に迅速に対応してくれるか、どんな人が働いているかなどを判断できるような仕組み(様子見期間)があるかを確認し、実際に利用してみるといいでしょう。

まとめ

見分け方チェックリスト
 ✔即時契約を求めず、持ち帰り検討できる
 ✔安心できる見守り契約がある
 ✔フェイスシートプラスαの信頼できる管理システムがある
 ✔必要な時に迅速かつ的確な情報を発信できる
 ✔契約前に会社を知ることのできる様子見期間制度がある

最後に

【終活を始める時期】
終活を始めるタイミングに「早すぎる」ということはありません。
体力・気力ともに十分な年齢のうちに始めると、精神的・肉体的な負担も少なく、じっくりと取り組むことができます。

急な入院や施設入居後は、ご自身で別の身元保証代行会社を探すことは難しく、どうにか探すことができたとしても余計な出費をすることになってしまいます。このような観点からも終活はお元気なうちに始めることをお勧めします。

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